※本記事は、Charlotte Nicolaouによる英語記事「How can I keep data accurate in Insight?」を翻訳したものです。内容に相違が見受けられる場合、英文ページの内容を正とします。
こんにちは!Insightでの作業について、さらなるアドバイスをご提供します。これまで、Insightに含めるべきデータやそれらの構造化方法についてお話ししてきました。今回は、それらの最新状態をどのように保つかについてご説明させていただきます。さらにアドバイスがある場合やご質問をお持ちの場合はコメント欄をご利用ください。
最初に
CMDBにおける目標は100%の正確性を常に実現することになるのでしょうが、これは実際には現実的ではないこともありますし、それで問題ありません。データが存在しない状態と比べたときに相対的にビジネス価値を生み出す程度の正確性があれば、それは前進していると言えます。多くのCMDBプロジェクトが、運用開始前に「完璧な」ものにしようとして、遅延したり、失敗したりしています。この話題に関連するForresterの推奨事項をまとめた次の図のように、完璧なCMDBを用意したとして、それが労力に見合わないような場合もあります。
とはいえ、前述のように目標としては100%の正確性を目指すことになるため、データを最新に保つために行えることを見ていきましょう。なお、これまでの記事では、データを最初に選定および構造化して管理しやすくする方法についてご説明しています。こちらもご覧ください (リンクはこの投稿の上部にあります)。
ネットワークスキャナや連携機能を可能な限り頻繁に実行する
Insight Discoveryは、ネットワーク上の項目についての情報を見つけてInsightに取り込むネットワークスキャナ (無料になりました!) です。最初にデータを用意するのにも便利ですが、データを最新に保つうえでも非常に役立ちます。これを定期的に実行し、変更を検出し、それに伴ってInsightを更新できるようにします。特に関心をお持ちの変更についてアラートをトリガーするようにもできます。サードパーティツール用の連携機能、データベース用のインポーター、CSVファイルなどにも同じコンセプトが適用されます。
Insight Discovery、インポーター、および連携機能の実行頻度については、最適なバランスを見つける必要があります。あまりに頻度が少ないと、Insightが最新ではない期間が長くなります。頻度が高すぎると、対象のオブジェクトの数によっては、大量のリソースが消費されてしまう可能性があります。連携機能の実行頻度には、毎時間、週に一度、あるいはオンデマンドも考えられます。
負荷の少ない時間帯では可能な限り頻繁に実行することをおすすめします。データの変更頻度やそのデータの重要性を考慮することで、スケジュール実行の頻度を判断できます。Insight Discoveryでは、異なる頻度で異なるスキャンパターンを設定できるため、Insightの最新状態を保つために要求されるリソースを軽減できます。
自動化を行う
Jira課題のカスタムフィールドのデータや事後操作を使い、課題での発生内容に基づいてInsightを最新に保つことができます。例を使ってご説明してみます。
誰かが自身のノートPCについての課題を起票し、Insight内ではその報告者が対象のノートPCオブジェクトの所有者として登録されているとします。これによってノートPCの詳細がJira課題に取り込まれます。インベントリから新しいノートPCを割り当てることになったときにエージェントがトランジション画面でカスタムフィールド経由でそれを行う場合、このタイミングでInsightのデータベースの更新も必要になります。
事後操作を使って属性を更新し、次の内容を行うようにすることができます。
古いノートPCの所有者として設定されている報告者を削除する
古いノートPCのステータスを “提供中止“ に設定する
新しいノートPCの所有者に報告者を設定する
新しいノートPCのステータスを “提供中“ に設定する
このような自動化により、エージェントは更新が必要な情報を記憶しておく必要がなくなるため、負荷が大幅に減ります。必要な更新はすべて自動化が行います。同じようなルールを、変更リクエスト、インシデント中のオブジェクトのステータス変更にも適用できるほか、採用担当者が新しい従業員の詳細情報を入力したら事後操作を通じてそれらの詳細情報から従業員用の新しいオブジェクトを作成するような、オンボーディングリクエストにも利用できます。
さらに自動化する
Insightへのデータの入力やデータ更新に課題のテキストフィールドを使っている場合、あるいはInsightに手動でオブジェクトを入力したりしている場合、データが少し乱雑になってしまうようなときがあります。このようなときにも自動化を活用できます。
例として、サーバーの名前があります。これらは通常は標準化されており、入力ミスが発生しやすいかもしれません。オブジェクトの作成やサーバータイプの更新でトリガーされる自動化ルールを作成し、サーバー名が命名規則に従っているのを確認し、エラーが見つかった場合はそれを指摘することを行えます。
Insight内の情報が整理され、標準化された状態が保たれると、レポート作成、クエリの実行、可読性の向上、およびより簡単なメンテナンス (管理者が標準化のために時間を割く必要がないため) につながります。
可能な限りの自動化や、連携機能およびインポーターの定期実行は便利ですが、管理者は引き続き定期的に監査を行って状況を確認する必要があります。Insightの自動化ルールを使い、オブジェクトスキーマの内容が一定の間変更されなかったときにデータの監査を行うようなリマインダーメールを誰かに送信することもできます。
監査時やJira課題のワークフロー中に、何らかのデータが不正確になっていることがわかった場合は、その原因の確認と、再発を防ぐために実装できる自動化ルールの可能性の検討を必ず行うようにします。
このようなヒントを活用することで、管理作業の負荷を減らし、課題を素早くクローズして依存関係を理解するためにデータを使うことに注力できます。
Insightを最新に保つために自動化をお使いですか?その場合はぜひ以降に投稿し、Insightジャーニーを始めたばかりのほかのユーザーにインスピレーションを提供してください!
Ai Hirama
Technical Support Manager
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